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“五感”で味わう初夏の京都旅

春の観光ラッシュが一段落し、梅雨前の晴れ間が広がるこの季節は、京都の新しい過ごし方に出会うベストシーズンです。今回は、普段よりちょっとだけ静けさのあるシーズンだからこそ、五感を通じて京都の魅力を味わうことができる場所を紹介したいと思います!

視覚で楽しむ、永観堂の青もみじ

京都市左京区にある永観堂禅林寺は、京都を代表するもみじの名所。秋の紅葉シーズンはとっても混み合うのですが、春から夏にかけての青もみじの時期は比較的空いているのでおすすめです。見頃は4月中旬〜8月ごろなのですが、特に4月中旬から5月の新緑の芽吹きの時期は、みずみずしい青々としたもみじを見ることできます。

入口の総門を通り抜けると、中門があり受付をして釈迦堂などがある建物の上へ進みます。ちなみに永観堂禅林寺の敷地はかなり広く、渡り廊下で複数の建物とつながっているので結構な距離を歩くことになります。寒い冬や暑い夏だと「歩くのはちょっと…」となるかもしれませんが、4月〜5月の春の陽気であれば長時間でも気持ちよく歩くことができそうですよね!

永観堂禅林寺にある臥龍廊(がりゅうろう)という回廊が有名なので、訪れた際は是非見ていただきたいスポットです。ここはまるで「龍が横たわっているようにみえる」ことからそのような名前がついたようです。またこの回廊はなんと釘を1本も使わずに建てられているそうです。

他にも、渡り廊下を歩きながら中庭の青もみじを見たり、境内中心にある「放生池」という大きな池の水面に映る逆さもみじを見たりと、いろんな場面で青もみじを堪能することができます。永観堂は秋に人気のあるスポットですが、春にも是非訪れてほしいスポットです。

写真はLeaf KYOTO / じゃらんより引用

聴覚で楽しむ、詩仙堂の「ししおどし」

京都市左京区一乗寺にある詩仙堂。ここは江戸時代初期の代表的な漢詩人である石川丈山が晩年を過ごした場所として知られるお寺です。詩仙堂は正式には「凹凸窠」(おうとつか)と呼ばれています。(凹凸窠とは、でこぼこした土地に建てられた住居のこと)凹凸窠の中心にある「詩仙の間」では、江戸時代の絵師・狩野探幽が描いた中国の詩人36人の肖像画を見ることができます。

詩仙堂の見どころは、「唐様庭園」と呼ばれる中国の山水画を模した庭園。季節によって様々な表情を見せる庭園には、詩仙堂が発祥と言われる「僧都(そうず)」、通称「ししおどし」があります。ときどき竹筒が石を叩き響く音が静寂をより一層深めています。竹筒に水が溜まり、一定のリズムで「カコーン」と鳴るこの音は、単なる音ではなく「時間の流れそのもの」を意識させてくれます。ししおどしが鳴り終わったあとの、ほんの一瞬の無音に「美」を感じる気がします…。

写真は公式サイトより引用

嗅覚で楽しむ、香りの小さな博物館「薫習館」

京都に本社を構える、創業300年以上の老舗の香の専門店「松栄堂」が運営する香りの小さな博物館、「薫習館」(くんじゅうかん)」。ここでは香りを体験できるスペースがあり、新たな香りと出会うことができる仕組みが沢山隠されていました。

こちらの「かおりBOX」は01〜03までそれぞれ違った香りが楽しめる空間になっており、あえて視界を遮って香りに集中できるように工夫がされています。他にも、高さ約1メートル、重さ約70キロの巨大な香木「白檀」が展示されていたり、お香の原材料自体の香りをポンプを使って実際に嗅いで知ることができる「香りの柱」があったりと、普段は触れる機会が少ない”香り”にフォーカスした空間を楽しむことができます。

ここでもし自分が気に入る香りに出会えたら、ぜひお香を購入してみてください。香りはその時の記憶や感情を呼び起こしてくれるので、より深く心に旅行の楽しい思い出を残してくれるかもしれません!

写真は“SENSE”NAGAOKAKYOより引用

触覚で楽しむ、京焼・清水焼体験

五条や清水エリアには、京都の伝統工芸である京焼・清水焼を体験できる窯元や工房が点在しています。「瑞光窯 清水寺店」は観光の合間にふらりと立ち寄れる立地でありながら、本格的な陶芸体験が楽しめるスポットです。スタッフさんの丁寧な指導のもと、手びねりや電動ろくろ体験ができ、初心者でも安心して“土に触れる時間”を味わえます。器の形が完成したら、焼き上がりをイメージし、最大5色の釉薬から色を決めていきます。最後は、瑞光窯の職人の手仕事により、高級な清水焼の商品とおなじ窯で焼成。作った器は約1ヶ月半〜2ヶ月後に手元に届きます。旅行が終わってしまっても、器が後から届くという楽しみが残っているのも嬉しいですよね!

写真はじゃらんより引用

味覚で楽しむ、いちごを使った「苺幻月」

老舗の呉服商が立ち並ぶ室町通にある「然花抄院(ぜんかしょういん)」。この通りは古くから呉服問屋が立ち並ぶエリアで、今も創業数百年という老舗店が軒を連ねています。「然花抄院」も、江戸時代に建てられた築300年の町家を改装しており、建物だけでも見応えがあります。店内はお菓子の物販スペースとカフェスペースに加え、ギャラリーや中庭などが併設されています。ここで是非購入いただきたいのが「苺幻月」。さっくりと焼いた堅焼きワッフルにあまずっぱい苺のクリームを挟んだお菓子なのですが、京都室町本店でしか購入できず、販売期間も4月30日までと超限定品なのです。この季節にしか味わえないものなので、もし京都にお出かけの際は是非足を運んでみてください。

ちなみに「然花抄院」は京都発祥のお店ではなく、1919年創業のカステラの老舗「長﨑堂」が2009年に立ち上げたブランドなんです。100年以上作られ続けてきたカステラの製法が受け継がれており、定番商品の「『然』かすてら」も逸品です。

写真はufu. / 然花抄院公式サイトより引用

今の時期の京都は、桜や紅葉のように視覚に強く訴えかけるものは少ないかもしれません。ですが、その分目立たない美しさや、静かな豊かさに気づける時間が流れています。忙しい毎日から少し離れて、五感にそっと触れながら心に余白をつくる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

CBJでは、全国の地域経済創発活動に力を入れて進めています。PRやブランディングのご支援にはじまり、実際にはたらくことを見据えた地域体験や研修プログラムづくりだけでなく、プロジェクトメンバー自身がLinkedInをはじめとするオウンドメディアでの発信することによって集客も担っていきます。活動にご興味を持ってくださる個人、企業、地方自治体の皆様、お気軽にお問い合わせください!

Edit by 水野友香

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