広島市は、平和記念都市としての顔を持つと同時に、近年ではスポーツを通じた街づくりにも力を入れています。その象徴の一つと言えるのが、2024年2月にオープンしたばかりのサッカー専用スタジアム「エディオンピースウイング広島」です。中心市街地に位置するこのスタジアムは、街の活性化に大きく貢献することが期待されているようです。今回はそんなエディオンピースウイング広島から見える①建設背景②スタジアムの特徴③地域経済創発の3つの観点に迫っていきたいと思います。
スタジアム建設の背景
広島市では、以前から老朽化が進む広島広域公園陸上競技場の代替となる新たなサッカー専用スタジアムの建設が検討されていました。サッカーJ1(2024年12月現在)のサンフレッチェ広島のホームスタジアムとして、より臨場感のある観戦体験を提供するとともに、地域経済の活性化や市民の健康増進にも寄与することを目的としていたとのこと。
建設地には、アクセス面で優れ、周辺開発との相乗効果が見込める旧広島市民球場跡地が選ばれました。これは、都心部にスタジアムを建設することで、試合観戦だけでなく、周辺の商業施設や観光地への訪問も促し、回遊性の向上による経済効果を狙ったものです。
広島駅から東に1kmに野球 広島東洋カープの本拠地「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」、西に2kmにサッカー サンフレッチェ広島の当スタジアムと広島市の町づくりに欠かせない存在感を放っています。
エディオンピースウイング広島の特徴
エディオンピースウイング広島は、約3万人を収容できるサッカー専用スタジアムです。FIFA(国際サッカー連盟)の基準を満たしており、国際試合の開催も可能です。スタジアムの特徴としては、以下の点が挙げられます。
- 臨場感あふれる観戦体験: ピッチと観客席の距離が近く、どの席からも迫力のある試合を楽しめる…実際に現場で体感しましたが有名なあの選手との距離が1m!!という席も。
- 快適な観戦環境: 全席に屋根が設置され、雨天時でも快適に観戦できます。また、大型ビジョンやWi-Fiなどの設備も充実しています。
- 地域に開かれた施設: スタジアム内には、カフェやレストラン、スポーツジムなどの施設が併設され、試合開催日以外でも市民が利用できます。また特別会議場なる場所も設けられており、ビジネスミーティングも行うことができます。クライアントがスポーツ好きと事前に知っていれば、ここでミーティング実施することで商談成約確率は大幅にあがるでしょう…
街づくりへの貢献
エディオンピースウイング広島は、単なるスポーツ施設ではなく、街づくりの核となる存在として期待されています。具体的には、以下のような効果が期待されているようです。
- 経済効果: 試合開催による集客効果はもちろん、スタジアム周辺の商業施設や飲食店の活性化にもつながります。広島駅まで2km、徒歩2-30分なので試合観戦前後で街を練り歩くことができるのも経済効果に繋がるはずです。
- 観光振興: 国内外のサッカーファンを誘致し、広島市の観光客増加に貢献。歴史・文化的にも外国人の観光先として選ばれることの多い広島ですが、スポーツ観戦も組み合わせることで、より強固な観光基盤をつくることができます。
- 地域コミュニティの活性化: スタジアムを拠点としたスポーツイベントや地域交流イベントの開催により、市民の交流促進や地域コミュニティの活性化が期待される。
- 健康増進: スタジアム内のスポーツジムや周辺のランニングコースなどを活用することで、市民の健康増進にも貢献します。
今後の展望
エディオンピースウイング広島は、街に賑わいをもたらし、市民生活を豊かにするだけでなく、広島市の新たなシンボルとして、国内外に広島の魅力を発信していくことが期待されているようです。また広島市を起点に、酒都西条(こちらの記事も合わせてお読みください🍶)への案内や厳島神社で有名な宮島への案内など、エディオンピースウイング広島はサッカー「専用」スタジアムではありますが、その機能は単一の物ではなく「汎用」なものだと確信しています。今後の地域経済の活性化を考えるにあたって、「プラットフォーム」となる場所をアナログでもデジタルでもつくっていくことが大切だと学べる場所。ぜひ、地域経済創発の学びの場として足を運んでみてはいかがでしょうか?
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Edit by 長嶺将也