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【熊本県熊本市】400年以上の歴史。加藤清正がつくった熊本城の町人町「古町」を散策する

※画像引用 熊本県公式観光サイトより

熊本城の城下町として、400年以上の歴史を持つ「古町」をご存じでしょうか?

加藤清正が築城の際に作った町人町で、碁盤の目のような整然とした町割りが特徴です。かつては商業の中心地として栄え、今もその面影を残す町並みが広がっています。今回は、そんな古町の魅力を再発見する散策に出かけてみましょう。


※Google Mapより「古町」の区画を抜粋させていただいております。

一町一寺。清い精神性と冒険心くすぐるお店、路地裏に潜入

古町の特徴の一つに「一町一寺」と呼ばれる、各町内に寺院が一つずつ配置されているという独特の構造もあります。これは、精神的な拠り所とするだけでなく、火災の延焼を防ぐ役割も担っていたようです。(実際に足を運んでみると、信号を渡るたびに、曲がり角を曲がるたびに、小さなお寺が見えてくるので、とても不思議な感覚に襲われます。)

古町を歩くと、目に飛び込んでくるのは、歴史を感じさせる町家や蔵などの建物です。その中には、今も現役で営業を続ける老舗店も数多くあります。例えば、創業100年を超える「川上酒店」は、地元で愛される酒屋です。また、「松田青果」は、新鮮な野菜や果物を扱う八百屋で、地域の食卓を支えています。この松田青果では『熟成バナナ』に出会うことができます。365日24時間、人の目・手をもって管理されているバナナで、青々としていバナナ到着時の状態から、10日熟成、20日熟成…とその熟成ごとの味やまろやかさの味わいを体験することができます。(個人的にはプレミアムゴールド熟成バナナが好みでした🐒🍌)

※地元民から愛されすぎている松田青果さん。お昼過ぎには写真のような売り切れ具合でした…🍌

「町内共助の暮らし」が残る町名を歩く

さらに、古町には、呉服町、鍛冶屋町、唐人町、万町など、かつての商売や人々の暮らしを偲ばせる町名が今も残っています。これらの町名は、江戸時代から明治時代にかけて、それぞれの地域で盛んに行われていた商売や、そこに住んでいた人々の出身地などを表しています。

例えば、「呉服町」は、かつて呉服商が多く集まっていた地域です。当時の熊本では、絹織物の生産が盛んで、高級な絹織物は武士や裕福な商人たちの間で人気がありました。呉服町には、今もその名残を感じさせる、風格のある建物が残っています。

また、「鍛冶屋町」は、刀鍛冶や鉄砲鍛冶など、金属加工を専門とする職人たちが集まっていた地域です。熊本城の築城にも、鍛冶屋町の職人たちが大きく貢献したと言われています。

「唐人町」は、中国から渡来した商人たちが住んでいた地域です。彼らは、貿易や商業で活躍し、熊本の経済発展に貢献しました。唐人町には、中国風の建築様式を取り入れた建物も見られます。

※唐人町は中国文化をはじめ、様々な文化を取り入れた雑貨や織物が並べていたそう。そのときの風習を踏襲しながら、ここ「ききや」ではアフリカで制作されたカバンやトートバッグが売られていました。

「万町」は、様々な商売が営まれていた地域で、「万」という字には、「あらゆるもの」という意味が込められています。万町には、今も多くの商店が軒を連ね、活気のある雰囲気が漂っています。

古町と新町。復興と共存、独自文化の保存

古町は、熊本城の南側に位置し、かつては城下町の一部でした。一方、熊本城の北側には「新町」と呼ばれる地域があります。新町は、古町よりも後に開発された地域で、主に武家屋敷が建ち並んでいました。古町と新町は、それぞれ異なる役割を担い、熊本城下町の発展を支えてきました。

古町を散策する際には、坪井川沿いを歩くのもおすすめです。坪井川は、かつて物資輸送の要路として利用され、荷揚げ場には多くの問屋が軒を連ねていました。「明八橋」は、坪井川に架かる橋の一つで、古町と新町を結ぶ重要な交通路として、人々の往来を支えてきました。

※明八橋(めいじゅうばし)は「明」治「八」年につくられた石橋(名前の由来でもあります)であり、東京の二重橋や日本橋などを手掛けた石工・橋本勘五郎氏によってつくられました。地震などの災害があっても欄干が内側に倒れるように設計されていたとか…。

2016年の熊本地震以降、古町は、熊本地震からの復興にも力を入れています。地震で被災した建物も多かったですが、地域住民の努力により、多くの建物が修復され、新たな魅力も生まれています。元々は対立し合っていた古町と新町。町の復興を合言葉に手を握り合い始め数年。新たなお店やトレンドも生まれており、新旧の融合や人が織り成す物語を間近で体験することができます。

古町は、歴史と文化が息づく、魅力的なエリアです。ぜひ、古町を散策し、その歴史と文化に触れてみてください。

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Edit by 長嶺将也

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