私たちの活動「Community Branding Japan」プロジェクトが始動し、25年6月末には1周年を迎えます。これまでの1年間を振り返ると本当に多くの地域、素敵な文化、笑顔あふれる地域の方々とお会いさせていただいたことが鮮明に思い出されます。プロジェクトがはじまったばかりの8月に訪れた青森県弘前市は、その後僕にとって一つの聖地のような場所になっています。ふと帰ってきたい故郷のような…。この思いは、ある農家さんとの出会いとその場所で輪を囲んで飲んだ「りんごジュース」が忘れられないからかもしれません。
本日は、故郷の味となった「りんごジュース」を手掛けるしずまる農園さんと成田さんご家族をご紹介させていただきます。

合わせて「りんごの摘花作業を体験|1つの実を結ぶまでの秘密」もご覧くださいませ♪
地域の農家は多能。成田家の力強さに迫る
青森県内最高峰の山であり、日本百名山にも数えられる「岩木山」の麓に広大な農園や畑を保有する「しずまる農園」の成田さんご一家。その昔は、味噌醸造と販売からはじまり、ご縁が紡がれていく中で現在のカタチへの進化を遂げてきました。その中でも、りんごの生産は地元の人でも驚くくらい丁寧な管理とこだわりの販売を続けています。

近年は人手不足の影響もあり、多くの農家では、摘果作業という収穫前の剪定を行うことが難しくなってきています。りんごは収穫時期前にこの作業を行うことで、一つ一つの実に栄養がしっかりと生き渡るだけでなく、綺麗な丸いりんごに育つようになります。しかし、この剪定作業は機械化されておらず、目で見て、手で一つ一つ実を選んでいく必要があります。剪定を行わなくても立派に育つ実はあるようですが、その確率を少しでもあげるため、そして、りんごを食べてくれる消費者の手元に届いたときに「綺麗なりんごだね♪」と歓んでいただけるように、と数か月にもおよぶ手作業の剪定作業を行っていきます。

剪定にこだわりを持って経営し続ける理由は、味噌販売の歴史にあったのではないか、と感じています。自分でつくった味噌を買いに来るお客様の顔が見える商売が味噌販売。このルーツがあるからこそ、りんごにおいても最終消費者を思い浮かべながら毎日丁寧な剪定作業を行っているのでしょう。このルーツにも、成田さんの力強さを垣間見ることができます。
こだわりは、どこにでも届けられる
インターネットを通して、いつでも、どこでもいろいろな情報にアクセスし、世界中のモノを変えるようになった世の中。昨今では、生産者の顔が見えないことも当たり前になっています。生産者の顔が見えない、消費者の顔が見えない、という構造のゆがみはときに大きな問題になってニュースをにぎわせたりしています。
しかし、「成田さんのこだわりは、このような世の中だからこそ安心安全、自信を持って世の中に発信できる食材だ」と、取材を通して感じています。

その理由は、りんごジュース1本にもこだわる成田さんの姿勢が大きいです。通常のりんごジュースは、型崩れしたリンゴや実の小さなリンゴなど、僕たちがよくスーパーなどで目にする綺麗な素材のままのリンゴとして出荷できないもの(品種不に揃い)を集め、ジュース用に搾り取ったものに加工・販売します。もちろん、これらのりんごジュースも美味しいのですが、成田さんのりんごジュースは「型崩れなし」「実崩れなし」「状態良し」の三拍子そろったりんごを、他の品種と一切混ぜ合わせることなくリンゴジュースへと加工しています。わざわざ良い状態のりんごをジュースにするのは、どうしてか成田さんに尋ねてみたところ「いつでも飲んで欲しい。誰にでもプレゼントできるものにしたい。」と返答がありました。

「誰にでも」の対象が、最近は結婚式や七五三などのお祝い事が増えているそうです。それは成田さんからつくるりんごジュースは、崩れなし、状態よし、ブレンドなしの純度100%のりんごを使用しているため「縁起が良い」とされているからのようです。結婚式の引き出物でも、七五三の席でも、縁起が良いものが好まれるのは今も昔も変わらないですよね。顔の見えないインターネット時代だからこそ、顔の見える「縁起物(りんごジュース)」は安心して手に取れるし、贈り物としても重宝されるのだと、成田さんのお取組みを通じて学ばせていただきました。
CBJ Marketとのコラボレーションが決定
2025年6月20日㈮~2025年7月3日㈭(予定)の期間限定で、成田さんのりんごジュースをCBJ Marketで販売させていただけることになりました。

3品種1セットのパッケージ販売限定となります。
品種は以下を予定しています。
🍏メルシー
すっきりとした味わい
王道のりんごジュース
🍏黄王(きおう)
後味さわやか
甘みと酸味が絶妙な味わい
ちょっぴり大人な味わいで、リキュールと割っても美味しく召し上がれます♪
🍎葉とらずふじ
濃厚な甘さが特徴
まるで砂糖が入っているかのような甘さ
お子様に大人気♪
きんきんに冷えたソーダと混ぜると絶品です。
Community Branding Japanについて
CBJでは、全国の地域経済創発活動に力を入れて進めています。PRやブランディングのご支援にはじまり、実際にはたらくことを見据えた地域体験や研修プログラムづくりだけでなく、プロジェクトメンバー自身がLinkedInをはじめとするオウンドメディアでの発信することによって集客も担っていきます。活動にご興味を持ってくださる個人、企業、地方自治体の皆様、お気軽にお問い合わせください!
Edit by 長嶺将也