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大人だからこそ面白い!歴史民俗資料館へ行こう

「歴史民俗資料館」と聞くと、どんなイメージが浮かびますか?私は小学生の頃に行った社会科見学を思い出します。大人になってからは、美術館や博物館、社寺仏閣には訪れたとしても、民俗資料館に立ち寄ることはなかなかありません。

しかし先日、久しぶりにガイドさんに歴史民俗資料館をご案内いただき「これは面白い地域観光コンテンツだ!」と気づいたので共有させてください。

子供の頃に歴史民俗資料館は楽しめただろうか

土器、農機具、昔の写真や地図、何が書いてあるか分からない書物。子供の頃に「昔はこうでした」と話を聞いても正直イメージが湧かないのが実のところ。大昔の土器が今もあるなんてすごい!というくらいの感動が限界ではないでしょうか。しかし、大人になると歴史は急に自分の実体験や知識を補完するようになります。

自分のルーツと地域の成り立ちを知る
年齢を重ねるにつれ、自分自身のルーツや、今住んでいる地域、あるいは旅で訪れた土地がどのようにして成り立ってきたのかに関心が湧いてくるものです。資料館に展示された古文書一枚、農具一つにも、その土地の気候風土と人々の営みが刻まれています。そしてどんな進化を遂げてきたかが見えてきます。いつかは私たちの暮らしもこの資料館に展示されるとしたら、どうなっているでしょうか。前に前に進んできた人の暮らしを見ると、自然と元気が湧いてきます。

失われた生活の知恵と技に学ぶ
かつての人々が使っていた道具や、再現された昔の家屋を見ると、そこには驚くほど合理的で、自然と共生するための知恵や工夫が詰まっています。例えば、稲で草鞋を編んだり、蓑をつくっていたり。大量生産・大量消費の現代において、本当の持続可能な生活について考えさせられます。以前ある資料館で、昔の農法の細かな作業一つひとつに名前があり、それが機械化によって省略されていることを知りました。「失われた言葉」の背景にある暮らしを想像するのも、大人ならではの楽しみ方です。

ローカルの奥深さに触れる「小さな発見」
全国各地の歴史民俗資料館には、その地域固有の文化や歴史が凝縮されています。例えば、ある地域では稲作文化の定着が遅く、独自の狩猟採集文化が長く続いたという特色ある歴史に触れると、日本の歴史の多様性に改めて気づかされます。その地域ならではの祭りや信仰、方言、食文化は、その地域のアイデンティティが現在どうなっているか、未来にどう活かすかという問いをくれます。

大人の歴史民俗資料館の楽しみ方

筆者が具体的な楽しみ方を考えました。

  1. 「語り部」さんに案内してもらう – 学芸員やガイドに話を聞こう!
    資料を歩き眺めるだけでなく、ぜひ学芸員やボランティアガイドの方にガイドをお願いしてみてください。全部説明されてもつまらなかったら嫌だなとか、飽きてしまったら申し訳ないなと思いお願いしにくいのがガイド。しかし専門家の解説は、展示を何倍も面白くしてくれます。少人数で案内いただけるのであれば、先に興味関心のあることを伝えたり、希望の時間をお伝えするのもお勧めです。
  2. 地域と繋がる
    歴史民俗資料館ではその名の通り、当時の人々の暮らしを想像することができます。公立民俗資料館の収蔵品には、地域住民から寄贈されたものも多く、持ち主の使った跡にリアルが見えます。レプリカではなくて、実際に使っていたものたちと繋がっていると思うと、過去と繋がれるような温かく不思議な気持ちになれます。その地域の地理や歴史を先に情報としておさえておくと、更に面白くなります。例えば、同じ市内でも場所によって何となく文化が異なることがありますよね。歴史を紐解くとその地で何が起きていたかが見えてきて、歴史民俗資料館にはネットに載っていない答えがあります。合併で大きくなった町も、小さな暮らしの単位として見えてきます。
  3. 自分や相手の価値観や興味を知れる
    これが最も面白い楽しみ方かもしれません。民俗資料館は実際に人が暮らしていた様子がイメージできるような展示になっているため、一緒に行った人がどんな点に着目しているかが顕著に出ます。過去に自分が経験したことがあることや関心があるものに目がいきやすいです。自分が何に興味を持って、どんなことを考えているのかを話しながら回ってみてください。それぞれが驚くほど全く異なる視点を持っているので、自己発見や相手の価値観を知ったり共有するのにぴったりです。

資料館は進化している!

過去から現在までを旅する体験に没入することで、教科書にはない「この場所」で起こった深い歴史に触れることができる貴重な場所。近年、多くの歴史民俗資料館では、より多くの人に楽しんでもらうための工夫が凝らされています。体験型の展示を取り入れたり、デジタル技術を活用して分かりやすく解説したり、子どもから大人まで楽しめるワークショップや企画展を頻繁に開催したり。地域住民と連携し、昔ながらの祭りや行事を再現する試みも見られます。

歴史民俗資料館は、決して過去のものをただ保存しているだけの場所ではありません。それは、先人たちの知恵と工夫、そして地域の記憶が詰まった、未来へのメッセージを発信する場所。忙しい日常から少し離れて、地域の歴史民俗資料館に足を運んでみませんか?いつもと少し異なる旅のヒントになれば嬉しいです!

Community Branding Japanについて

CBJでは、全国の地域経済創発活動に力を入れて進めています。PRやブランディングのご支援にはじまり、実際にはたらくことを見据えた地域体験や研修プログラムづくりだけでなく、プロジェクトメンバー自身がLinkedInをはじめとするオウンドメディアでの発信することによって集客も担っていきます。活動にご興味を持ってくださる個人、企業、地方自治体の皆様、お気軽にお問い合わせください!

Edit by 高崎澄香

TOP画像参照:国立歴史民俗博物館 公式HP

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